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冬の呟き

おととい、横浜は、とても深い深い霧に包まれておりました、朝方は、隣の家もよく見えないほど。



冬というだけで何故こうもドキドキするのでしょう、自分でも解らないのですが、

多分、空気が澄んで、夜空の星がよりはっきりとよく見えるようになるから、だと思うのです。

ぼんやりと、もやもやしていたものが、くっきり、はっきりとしてゆこうとする、

前兆を感じるときの感覚に、似ているのかもしれません。


不可解またはすこうし重たい、などの理由で、一時保留またはあえて気付かないようにしていたもので散らかっていた

心の一部(PCのデスクトップ?)が、何かのきっかけで、軽快に、明確になってゆく予感がする瞬間です。

そういうとき、思考はどこまでも深く深く留まらず、しかし心は空を飛ぶように軽やかな状態であるように思います、

それは、自由という言葉を、連想させる?



冬といえば、散歩道もとても好きです、

霜のおりた朽葉の中には、宝石のような造形美をもつものが見つかることがあるのです。

冬は寒いですが、心の内が温かくなる要素に溢れています、

日常の息吹の中に、ひっそりといらっしゃるのですね。

いつでも、私が最優先することは、心の状態(自分、周りの人、動物、etc・・・)、

例えば何もしない、という時間、とても大切なのです。



ところで霧の世界といえば冬のミラノ(冬は非常に濃い霧に包まれる日々が続きます、

3m先も見えないほどです、イタリア人は平気で車を運転します、凄い&怖い!)、

当然ながら横浜の霧の風景を見れば、ミラノのことを想い出さずにはいられません。


そういう日の朝に、「御元気ですか、ミラノの冬は思い出しますか・・・」というミラノの友人からの温かい御便り

(本文はもっともっと長い)がPCに届き、不思議な偶然(というか、私の心が見えてしまったのかしら!)

に目をまるくしつつ、地球の裏側に距離を感じない瞬間に、感謝するのでした。



そして霧の日のかえりみち、突如白い猫に遭遇し、暫くぼんやりと立ち止まってしまいました。

何故なら、その少し前に、猫が現れたらいいのに、と強く思っていたから(本当なのです)!




この冬の物語は、もやのかかった白い世界で幕をあけたのでした。

この霧が晴れてゆくストーリーを想い描くのは、素敵なことですね。

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