まだ若い、10歳くらいの可愛らしいイタリア人の女の子が、自分の求める「赤色」の油絵具を探す旅、をしていました。
同じ日に3か所、別の画材屋で、彼女と偶然出会ったのです。たった一本の絵具のチューブを持って、その「赤」と同じ「赤」を探しているのだけれど、同じ銘柄は何処にもなく、全く同じ色が見つからないみたい。店員さんを巻き込み、ふたを開けて、店中の赤をまじまじと見つめるのだけれど、う~ん、違う!の繰り返し。同じく、私も自分に合う画材屋を探す旅に出ている途中で、時が重なったのね。
さすがに3つめのお店の時は、お互いに気がついて、
「あなたは探し物、みつかった?」
と、言葉を交わしました。
お互いに、「ノン」。
こじんまりとした、優しい雰囲気の沢山の画材に囲まれながら、
「本物を見つけるのって、難しいわね」
と、軽い溜め息をついて少し笑いました。
それぞれ目的が異なるので、また新しい場所へと、それぞれの旅は続いてゆきました。
・・・その後。
私はstudioの近くに、ちょうどよい画材屋を見つけました。店員のおじさまがとても良い雰囲気の、良心的なお店!
とても大きなキャンバスも、値段の条件なしに、無料で自宅まで送ってくださるという・・・!素晴らしいです。感謝。
あの子は見つかったかしら、お気に入りの「赤」。
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